女医のキャリアとは

だいぶ放置していた。久しぶりにつらつらと思うことを書いてみる。

キャリアについて、学年を経て多方面から話を聞くようになって、実習もして少し現場が見えてきて…。そうこうしているうちに気になってくるのは、医師になったあとのキャリア。

入学前に憧れてたのはデキるイケてる女医像っていうふんわりしたものだったし、低学年の頃は基礎の先生しか知らなかったし、飲みに誘ってくれる先輩はみんな飲み会に息抜きに来てるわけだから、正直辛さなんてわからない。

でも、私は気づいた。…私たぶん、ハードワーク向いてない笑
そもそも、プライベート充実させたい派だし、バリバリ燃えてるタイプの人間たち苦手だし。
かといって、ハナからハイポ病院に勤めちゃったら…私の医者としての実力はつかないわけで。
いままで人生のコストを割いてきて、お国の税金を投入された学部で学んできたのに、それでいいのか?とも思う。
さらにさらにもう一方で、世の中の情勢を見てると感じることとしては、一億総活躍と謳われながらも究極最も社会貢献になることっていったら、まともな才能と環境を与えられてる子供を産み育てることだよなとも思う。

結果として私がどういう働き方の方向性で行くつもり(暫定的に)なのかはまた別の機会に譲るとして………
いま究極に悩むのは、何科にするのが一番自分の時間を得やすく、かつ専門性が高いのかということ。
とりあえずメジャー外科は体力ないから無理なのだけど…
ご意見頂きたい所存です。

医学部ムラでの恋愛がしんどい話(3)

やっと完結。
本題の、私に立てられた噂とは。

それは、近所のマンションに住んでる同級生と付き合って仲違いした、という噂だった…

私は当時大学近隣のマンションに住んでおり、入学当初に帰る方向が同じで出席番号も近かった同級生と仲良くなり、一緒に帰ることが多かった。その同級生が噂相手の男子だったというわけである。
彼は一切自炊をしないで買い食いですべてを済ませているツワモノだったので、外食の予定がない日はすべて近所のセブンイレブンで買った食事で済ませていた。その買い物にも付き合っていたので、今思えばカップルが買い物しているように見えないこともなかったかもしれない。

付き合ってないの?などと聞かれることがあったが、私は彼の部屋に行ったこともないし、2人だけで遊びに行ったこともなかった。だが、まだ友達が出来切っていない状態で行動するのに、2人行動をしていることもあった。
たまに恋愛沙汰の疑念をかけられ、お互いに否定するという日々が年単位で続いたが、それが終焉を迎える日が来た。

彼とはお互いに恋愛感情がなかった。チャラ男である彼の恋愛話を聞いたり、勉強しているときに彼の(二股している)彼女から怒りの電話がかかってきたこともあって恋愛相手としては信用できなかった。また、彼はそこそこ年上であったこともあり、同い年〜年下が好きな私には対象外でもあった。向こうも、私のことは全くタイプではないのをひしひしと感じていた。ただ、お互いに面白い観点を持っているなとは感じていた。
だからこそうまくやれていたのだが、私は同学年の女子と徐々にグループを築いて学校帰りも予定が入り忙しくなったのに対し、彼は年長グループの一部と通り一遍の話をするのがメインだった。私は彼からかかってくる電話などが徐々に面倒くさくなり、スルーする日が続いてしまった。(といっても、LINEは返していて、普通に挨拶したり話していた)

……するとある日、私は彼に完全に無視された。

これが、私と彼の縁の切れ目だった。
おそらく私の反応が悪いので、腹を立ててフェードアウトしたのだろう…多分。(誠実な人ではないので誠実な返事が返ってくるとも思えず、去る者追わない人付き合いがポリシーのため、理由は聞いていない)

この結果、付き合って別れた(私がフラれた説と彼がフラれた説の両方が流れていた)ということになってしまい、まじで一切話さなくなり、マンションのそばで会ってもお互い無視するようにまでなった。

私としてはご近所でWin-Winの関係だと思っていたクラスメイトを失った上、不名誉な噂まで立てられ(学外に彼氏いたのに)、今まで傍観者として面白がってきた医学部ムラのしんどさを身をもって痛感したという、悲しい思い出だ。

皆さんも、医学部ムラでの不名誉な噂に苦しめられたこと、ありませんか?

医学部ムラでの恋愛がしんどい話⑵

前回、何がピンチなのかを書ききらないまま終えてしまったので、その続き。

その前に、いかに医学部ムラでの恋愛が窮屈なのかを書こうと思う。
⑴異性と2人で歩いていたらなぜか必ず誰かに見られていて、絶対に噂される。目撃した人が運悪く暇でゴシップ好きの場合、リサーチされることもある。教員までもそれに加わる。
⑵別れても実習や実験などでかぶる。ポリクリ班決めにおいては実は配慮されていることもある。それはそれで嫌だ。なんで事務部が学生の恋愛事情や人間関係そんなに知ってるのよ…
⑶別れると、別れた理由が翌日には学校中に広まっている
⑷フッてもフラれても好奇の目で見られる
⑸性癖もなぜかみんなにバレていることがある
たまにメンヘラが紛れ込んでいて、訴訟とかになる。こういう地雷を踏んだ場合、近すぎて逃げにくい

書いてたら疲れてきたので、やっぱり続きは明日にします…

医学部ムラでの恋愛がしんどい話⑴

多くの医学部生、特に単科大学の医学部生は、普段密接に接しているのが同じ医学部内の学生ばかりだ。そのためか学部内で恋愛をする人がとても多い。学年をまたいだカップルも多いが、割合的に一番多いのは同学年(つまりクラス内)カップルだ。
※看護科併設の場合は看護学生と医学科生という組み合わせももちろん多い

クラス内カップルの数は低学年のうちが一番多く、皆がそれぞれの卒後の進路のことを考え始める時期になってくると、出身地の異なるカップルを始めとして徐々に別れ、漸減していく傾向にある。
しかし、高学年になっても何を思ったか見飽きたメンツからお相手を見つけ出して付き合い始めるカップルも居る。そんなクラス内恋愛沙汰は常にみんなの噂の的になる。そのクラス内であれば誰もが男側も女側も知っているから、ゴシップネタとしては身近で話題性満点、それはそれは面白いというわけなのだ。

そういう私も、他人事であるクラス内ゴシップネタに面白がって乗っかりつづけてきたのは否定できない。
美男美女カップルが別れた話、彼女を部活内で略奪されそうになった男子(バトミントン部)が試合で決着をつけた話、クラスのイケてない男子がナンパ師になった話、盛りのついたカップルがアクロバットプレイをして床が抜けた話…、女子グループLINEでは新作の話題が秒速で共有されるシステムが出来上がっている。

しかしながら、学内恋愛(特に学年内での恋愛)は窮屈だから絶対にしないと決めている私は、自分は噂の渦中に入ることはないため平穏なゴシップライフを過ごしていた。
…と思っていたのだが、そうも言っていられない出来事が起きてしまった。
面倒くさい出来事が嫌いな私、噂するのは好きだけどされるのは大嫌いな私、めずらしくピンチ。

随時更新!【#私が見た医学生リスト】

私の在学している大学に限らず、迷走する医大生(と、時々医大生以外の大学生)についてつぶやいたのが貯まってきたのでまとめ&追いオリーブ的追記コメントつけています♡
※02/19 新→旧順に並び替えました。追記が上にくるようになってます

これ、本当に医学部男子あるあるなんですよ。勉強にもバカ真面目で!結構成績良かったりする子に多いんです。自分が落としやすいパターンの女の子の分析なども本当に緻密で怖くなります。女子はこういう男子に引っかからないようにしてほしいな。ちょっとダサいからパッと見チャラさがわかりにくいのがポイントです。

番外編・他学部の話。ネオ・高学歴女子は、いっそ自らのハイスペの座を手放し、専業主婦になる道を選びます。大抵実家がリッチで、大学まで一貫の付属校で進学してるのがポイント。

番外編・他学部の話。医学部にもプライド高め女子は多いけど、総合職系ハイスペ女子もなかなかのもの。
婚活難、みんなで渡れば怖くない…?

アスペルガースペクトラムの人が多いというのは、まことしやかに囁かれつづけています。某・国試予備校の有名講師もネット講座の中で言ってるとか言っていないとか。

医学部は将来の職業が明確なのでみんな志が高い…わけはない。人の事言えませんが。他学部と違ってカリキュラム上、留年しても留学という名の海外逃亡が不可能な学年もあるので、しないに越したことはないです。

医師は資格を取ってしまえば、大学で給与の差が出ることはほとんどない。良くも悪くも出身校を鼻に掛けるという小さなプライドを捨てた先にこそ、大学名が光ってくる気がする

一方で、国立医学部には親が医者・政治家・経営者などのリッチ層から、なかなかの苦学生まで幅広い。学費免除を受けてる学生も一定数いる。


学費を考えると当たり前だけど、私大医学部には結構な資産家の子息が一定数いる。資産家狙いなら私大を狙え?!

ポコっとしたあいつ⑵

前回、悲しいながらも特に面白くもない流れでミッションインコンプリートした私。

通っている大学の皮膚科で切ってもらうのは色々と嫌だったので、皮膚科と形成外科の両方を標榜している病院に行くことにした。

何度も通うの面倒だなぁと思いながらも待合室に並び、通されたのはお爺ちゃん院長の診察室だった。
このお爺ちゃん院長、大した自信で「君はいい病院選んだよ、ここはこの辺で1番綺麗に治すから」と、おっしゃる。
なんの根拠が…と思いつつも、自信のない医師に治療されるよりも胸を張ってる方に診てもらうほうが安心できるなぁと患者目線になると思うもので、私も医師になったら(実力はともあれ)不安そうな態度だけはとるまいと学ばされた。

いただけなかったのは、経歴を根掘り葉ほり聞かれ、近隣の医大生だと言わざるを得なくなったこと…。イチ患者として診てほしいタイプなので、苦笑せざるを得なかった。おしゃべりお爺ちゃん先生には閉口させられることが本当に多いのは、町医者でも大学病院の医者でも変わらないのである。
更に最悪なことに、大学病院の医師(=顔見知りの先生)が週に一回バイトに来ているとのことで、あと1日ずれていたら大学病院を外した意味を失うところだったと判明。狭き医師の世界に肝を冷やしつつ診察を受けるわたしであった。

診察の結果、外観上はやはり粉瘤疑いとのことだった。(※確定診断は、切除したものを病理診断=組織を顕微鏡で見て診断する に提出してからわかる。ここでは確定的なことはどんな名医でも言えないのです)
大学病院ではあまりないことなのだが、その日そのままオペできるよと言われてしまい、手間が省けて嬉しいものの、わたし、心の準備ができていないんですけど………(焦)

結局、有無を言わさずあれよと言う間に血液検査され、尿検査を提出し、20分後には手術台に座らされていた。

準備が整った頃に先生が現れた。
なんだか若返ったように見える先生。髪も黒くて、背が高くなってる!これって手術室マジック?

…って、外来のお爺ちゃん先生と違うじゃん、若い医師じゃん\(^o^)/
お爺ちゃん先生、ここらで1番手術上手いって言ったじゃん、責任もって切るんじゃないんかい\(^o^)/

心の中で突っ込みながら、局所麻酔を打たれ、後頭部をチョキチョキグリグリゴリゴリじゅーじゅーチクチクされ、無事粉瘤は摘出されました。
(後日の病理の結果も問題なく良性)

痛みは…、なんと、親知らず抜歯のほうが10倍くらい痛く、術後も大して動かさない場所なので、飲む痛み止めも余る有様。

そういうわけで特にオチはないけれど、粉瘤がなんとなく気になるな〜という方に、小さい手術ってこんな感じですよと周知になれば幸いです。とにかく、早めの摘出をお勧めする。放置すると大きくなるだけでなく、周囲の組織との癒着が進み、摘出しづらくなることをここに記して、粉瘤事件を締めようと思う。

オペしてくれた若い先生は結構イケメンだったので、顔を忘れられたころにツテをたどってご飯をご一緒する計画である♡

今後、親知らず抜歯事件・ヒルドイド軟膏とは・医学部恋愛事情といったテーマでブログ執筆を予定しています。

ポコっとしたあいつ⑴

私の頭にはとんでもないやつが巣食っている。
普段は大人しくしていて、こちらもその存在をすっかり忘れているのだけど、そいつがひとたび暴れ始めると宿主の私は終日振り回されてしまう。

そいつが愚図りはじめる周期は決まっていて、たいてい季節の変わり目か生理周期に依存する。かれこれ丸3年は翻弄されていた。

比喩ではなく、そいつは私の頭に、もっといえば後頭部に巣食っていた。その名は「粉瘤」……その名前に馴染みがない人も多いかもしれないが、たいして珍しいものでもない。もしかしたら、気づいていないだけであなたの体にもあるかもしれない。

粉瘤とは、大雑把に言うと皮膚の表面が皮膚の中に入って袋を形成してしまったような状態だ。皮膚の中に皮膚の外があるので、皮膚の中に垢やら皮脂やらが溜まってしまう。しこりのようなものを形成するだけのこともあるし、そこが感染して腫れることもある。吹き出物のようにある日潰れることもあるし、開口部から徐々に老廃物が排出されて気づかれないままであることもある。ひとつ言えることは、粉瘤がいつの間にかなくなるということは基本的には無いということである。

医学部では、3〜4年生で初めて皮膚科の講義を受けることが多い。その時には当然粉瘤の存在を見聞きすることになるが、テストに出やすいトピックスではなく、授業に占めるウェイトは低い。
にも関わらず(さらに言えば私は勉強熱心な医大生とは言い難いにも関わらず)、私は自分の後頭部に宿り私を悩ませるそいつの名前を昔からよく知っていた。
それも、講義や勉強ではなく小学生のときに図書館で読んださくらももこのエッセイで知っていたのだった。皮膚科で粉瘤を絞り出されるシーンは笑いを交えながらもかなり痛そうだったことが強烈で、その皮膚疾患の名をくっきりと記憶してしまったのだった。(※粉瘤の治療は中身を絞るだけでは対症療法に過ぎず、袋ごとオペで摘出するのが標準治療であるとされている。)

私の粉瘤(らしきもの)は皮膚が厚い部位に出来たこともあり、潰れるでもなく、度々感染を繰り返していて厄介な存在だった。
長らく放置していたのだが、あるとき大きめの試験を控えた私は、なんだか急に粉瘤(仮)の存在がうっとおしく思えてきた。それまで数年にわたり放置していたのにも関わらず、急に一念発起して皮膚科に臨んだ。逃避行為がやけに活動的なのは私の行動パターンで、何度となく痛い目を見ているのだが、今回は自ら物理的に痛い目に遭いにいこうというのだから、逃避行為も極まってきたものである。

私が向かった皮膚科は駅前にあって中々賑わっており、女性医師が運営しているクリニックで、多少なら観血的な処置も行ってくれるようだった。
15分ほどの待ち時間の後、簡単な診察を経て女医は私に所見を述べた。
「血管が多いとこだしここじゃできないわゴメン」
斯くして、粉瘤ミッション第一弾は終了した。
悔し紛れに、ヒルドイド軟膏を処方してもらって帰った私であった。

(つづく)